文京区千駄木|むらい内科・循環器クリニック|循環器内科

むらい内科・循環器クリニック

TEL 03-3822-8010

TEL 070-8339-2683

  • 診療時間
  • 9:00~12:30
  • 14:30~18:00
休診日:土曜日午後、日曜日・祝日

循環器内科

循環器内科とは

循環器とは、心臓から血液が送り出されて体じゅうの組織を巡る、その経路のことを言います。したがって循環器内科では、狭心症・心筋梗塞、心不全、不整脈などの心疾患や、動脈硬化、動脈瘤などの血管の疾患を対象とし、主に薬物による治療を行います。
当院では、循環器疾患退院後のフォローも病院と連携して行います。

循環器内科で扱う主な疾患

  • 高血圧
  • 不整脈
  • 動脈硬化
  • 脂質異常症(高脂血症)
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 心不全
  • 心臓弁膜症
  • 大動脈瘤
  • 閉塞性動脈硬化症 など

こんな場合はご相談ください

  • 血圧が高い
  • 強い胸痛を覚える
  • 胸に締めつけられるような違和感を覚える
  • 歩行や運動時に胸が苦しくなり、休むと軽くなる
  • 動悸がする(鼓動が速くなる、鼓動を強く感じる)
  • 脈が乱れる、飛ぶ
  • 息苦しくなる(特に横になった時)
  • 以前よりも運動時の息切れがひどくなった
  • 失神した(気を失った)
  • 心電図や胸部X線検査で異常を指摘された など

循環器内科の主な検査

心電図検査

10個の電極を付けることにより様々な向きから電気の流れを見ることにより、非侵襲的に心臓の電気生理を見る検査です。過去の心筋梗塞などの心筋障害の有無、現在進行形の心筋障害の有無、不整脈の有無などを判断します。胸痛や胸部圧迫症状がある場合の最も基本的な検査となります。服装は胸と両手首、両足首の肌を露出しやすいものが好ましいです。(当院では胸部症状のある患者さんは他の患者さんより緊急性が高いと判断し、優先して検査を行いますので、ご了承ください。)

胸部X線撮影

心臓をはじめ、肺や大動脈などの形や大きさを映し出します。また肺炎がないかを確認します。循環器内科と一般内科ではレントゲンでもメインとして見ているものが違うことがあります。一般内科としては気管支炎や肺炎を起こしていないかどうかの確認をすることが多くなります。循環器内科では心臓の大きさや肺に水がたまる胸水、肺に血液がうっ滞する肺うっ血を見ていきます。心不全で入院中の患者さんでは連日レントゲンを撮ることがありますが、ご本人の状況を把握するために必要なことがあります。当院でも比較的心機能の悪く、慢性的に心不全を起こしている患者さんや内服薬の増量や追加行ったときに評価として胸部レントゲンを行い、心臓が肺の大きさと比較(心胸郭比)し、大きくなっていないか、胸水が減少してきているかなどを確認するために、胸部レントゲンを行っています。
撮影する部分に、金属物・プラスチック・湿布薬等があると、写真に写ってしまって診断の妨げになりますので、撮影前に外しておきましょう。

心臓超音波検査(心エコー)

心臓超音波検査は超音波を心臓に当て、返ってくるエコー(反射波)を画像に映し出し、非侵襲的に心臓の様子を把握する検査です。
心機能、左心室のどこの部分の壁運動が悪いか(局所壁運動低下)、弁膜症の有無、心臓の周りに水が溜まっていないか(心嚢液)などを確認します。

1. 心機能

心機能とは基本的には全身に血液を送る左心室(左室)の駆出機能を指します。いくつかの方向から確認することにより、2次元の画面から正確な心臓機能を把握します。

2. 局所壁運動低下

心筋梗塞などの心筋のダメージをすでに受けてしまった患者さんでは、左心室の一部に動きの悪いところがあります。時間が経過するにつれ、徐々に心臓機能が悪化したり、心臓自体が大きくなってきていしまうことがあります。心筋梗塞後の患者さんは定期的な心機能のフォローアップが必要となります。心臓がダメージを完全に受けていない狭心症または不安定狭心症と呼ばれる状況でも、一時的に心機能が落ちていることがあります。

3. 弁膜症の有無

心臓には4つの部屋があり、右心房、右心室、左心房、左心室であります。右心房と右心室の間が三尖弁、右心室と肺動脈の間が肺動脈弁、左心房と左心室の間が僧帽弁、左心室と大動脈の間が大動脈弁という4つの便があります。逆流とは弁の建てつけが悪くなり、通常の向きと逆に血流が流れます。そのため、心臓に不必要な負担がかかるため、徐々に心機能が落ちてきます。また狭窄症とは弁が何らかの理由でうまく開くことができなくなり、次の心臓の部屋にうまく血流を送ることができなくなることです。このような場合は内科的治療は困難なため、何らかの外科的な治療およびカテーテル的拡張術が必要になることがあります。

4. 心嚢液

心臓は心外膜という膜に覆われており、心外膜と心臓の間に心嚢液という潤滑油のような液体があり、ストレスなく、収縮と拡張を繰り返します。心筋梗塞後、心筋に亀裂が入り、血液が漏れ出すと数十mlの心嚢液でも血圧がでなくなることがありますが、炎症などでゆっくりたまった場合は数百ml溜まっても、血圧は保たれることがあります。心嚢液のある患者さんでは定期的に心嚢液が増加していないか確認を行うことが必要になります。

放射線被曝の心配が無いので、妊婦さんなども安心して受けられます。当院では医師または検査技師による当日に検査可能です。

ホルター心電図

ホルター心電図は、日常生活のなかで小型・軽量な装置を身につけ、長時間にわたる心電図を記録・解析、観察する検査装置です。胸部の違和感を自覚する患者さんの中には何らかの不整脈が隠れていることがあります。不整脈の中には、心臓の中に血栓という血液の塊を作ってしまい、結果的に脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性のある心房細動などの不整脈や致死性の不整脈を持つ人もいます。このような方にはホルター心電図は必要な検査となります。また薬剤の効果判定のために、不整脈の増加、減少確認のために、ホルター心電図を行うこともあります。短時間の心電図検査などでは診断できない不整脈や冠攣縮性狭心症などの発見が可能です。
当院では自施設での解析を行うため、緊急の場合は当日の結果報告が可能です。ドキッとするような症状に病気が隠れていることもありますので、ご相談ください。

血圧脈波検査(動脈硬化検査)

血圧脈波検査は、血管の硬さ・血管の詰まり・血管年齢の3つの項目がわかります。
高齢化や食事の西欧化に伴い、動脈硬化が原因でおこる病気が飛躍的に増えております。脳梗塞、心筋梗塞などが有名です。実際すべての臓器に血流が流れておりますが、動脈やそこから分岐する細動脈が臓器へ血流を運ぶ水道管のような役割をします。寿命が延びているということはその分、これらの水道管である血管を長持ちさせなければなりません。動脈硬化の状況を正確に判断し、動脈硬化を起こしている要因を治療していく必要があります。また閉塞性動脈硬化症などの下肢動脈狭窄を把握するため、循環器内科では一般的な検査です。
検査方法は仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。所要時間は5分程度で、血圧測定と同じような感覚で行える手間のかからない検査です。当日検査結果をお伝えいたします。

頸動脈エコー

総頚動脈、内頚動脈、外頚動脈、椎骨動脈など脳へ向かう頚部(首)の血管を、超音波検査で把握することにより、全身の動脈硬化の程度を評価できます。また脳血管への評価にも用います。血管壁は3層構造となっており、内膜、中膜にあたる第1層、第2層を内中膜複合体(IMC)と呼びます。IMCの厚みは1mm未満が通常で、1mmを超えると肥厚と判断し、動脈硬化が示唆されます。エコーの輝度を見て内部が、粥状のドロドロしたものか、ある程度硬化した状態のものかを判断することができます。IMC肥厚を起こす要因となる糖尿病、高血圧、脂質異常症などをしっかりとコントロールすることが大切です。(当院で当日検査可能です。)

冠動脈CT

CTの機能向上に伴い、心電図に同期させ、造影剤を使用下での心臓をターゲットとしてCTを撮像することにより、心筋に血液を送る血管である冠動脈の狭窄度を把握することができます。心拍数のコントロールが不十分な場合や不整脈、石灰化病変などの患者さんでは狭窄度の評価が不十分であったり、重症度が高く出ることがあり、最終的には入院による冠動脈造影検査が必要となることがありますが、冠動脈の狭窄の有無を判断するためには有用な検査といえます。外来でできるメリットはありますが、造影剤の使用量が冠動脈造影と比較し、多くなることもあり、腎機能障害のある患者さんでは逆に少量の造影剤を使用した冠動脈造影をお勧めすることもあります。
当院では冠動脈CTは行っておりませんので、紹介にて検査となります。現在CTなどの画像に特化した施設で、当日冠動脈CTを行っていただける施設も多く、必要ならご紹介いたします。)

冠動脈造影検査、PCI(経皮的冠インターベンション)

自分も16年間心臓カテーテルによる検査や治療を行って参りましたが、冠動脈狭窄を疑う患者のゴールデンスタンダードの検査となります。症例にもよりますが、少量(20ml前後)の造影剤使用により冠動脈を評価できるため、腎機能のやや低下した患者さんでも、冠動脈狭窄に起因した狭心症や心筋梗塞が疑われる症例では、有益性が勝ると判断し、冠動脈造影でおよびステント留置などのPCIを行います。現在ステントの機能向上に伴い、再狭窄のリスクも低下してきております。今後さらなるデバイスの進歩により、大きく発展する可能性のある領域です。
入院施設のない当院では行うことができません。必要ならカテーテルの可能な施設にご紹介させていただきます。

循環器内科で扱う代表的な疾患

高血圧

高血圧とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。
高血圧は日本人にはとても多い病気で、40~74歳の人のうち男性は約6割、女性は約4割が高血圧と言われます。血圧を2mmHg下げるだけで、脳卒中にかかる人が2万人減少し、死亡は9000人減少するといわれます。
高血圧は放っておくと、その高い圧力によって血管壁にストレスがかかり、動脈硬化が生じて心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓血管系の病気を招いたり、または脳出血、脳梗塞の原因になったりします。

高血圧の治療

まずは、定期的かつ決まった時間に血圧を測定することです。定期的に血圧を測定して血圧が高いことについて身をもって自覚できれば、自然に生活改善をするようになり、薬(血圧降下薬)も医師の指示通りに、きちんと飲むようになるものです。
そして、適正な体重(BMI25未満)にし、適度な運動(毎日30分以上、ウォーキングやサイクリングなどの軽めの有酸素運動)を継続的に行い、減塩(1日6g未満)に努めて薄味に慣れる、禁煙や節酒(1日にビールなら中ビン1本、日本酒なら1合程度)をする、などの生活習慣の改善(食事・運動療法)を心掛けることが肝心です。睡眠・休養をしっかりとって、ストレスを溜め込まないようにすることも忘れないでください。

脂質異常症

脂質異常症(高脂血症)というのは、血液中の脂質、具体的には「コレステロール」や「中性脂肪(トリグリセライドなど)」の濃度が慢性的に高い状態のことです。
脂質異常症には、大きく分けて次の3つのタイプがあります。

  • 高LDLコレステロール血症
  • 低HDLコレステロール血症
  • 高トリグリセライド(TG)血症

脂質異常症を放置すると、増えた脂質がどんどん血管の内側に溜まって動脈硬化の進行を促してしまい、ついには心筋梗塞や脳梗塞の発作を招く原因となってしまいます。
また、高血圧などと同様に自覚症状が無いため、健康診断などの機会を利用して、早い段階で見つけることが大切です。

脂質異常症は動脈硬化の危険因子

狭心症や心筋梗塞などを含めた心臓病と、脳出血や脳梗塞などの脳卒中は、日本人の死因の上位を占めています。これらはどちらも、主に動脈硬化が原因となって起こる血管の病気です。死因の第1位は「がん」ですが、心臓病と脳卒中を合わせると総死亡の約3割を占めるので、動脈硬化を防いでこれらの疾患を予防することは、生命維持にとっても重要です。
さらに動脈硬化は、高血圧を悪化させたり、腎臓病などの原因となったりします。
動脈硬化というのは、心臓から体の各部分へと血液を運ぶ血管が硬くなる疾患です。動脈の内側の壁にコレステロールが溜まり、血管が盛り上がって狭くなり、それとともに血管が硬く、そしてもろくなるのです。
そのため、血液の流れが悪くなったり、盛り上がった部分が破れてしまい、中の脂質と血液が混ざることで血栓(血のかたまり)ができて詰まってしまったりするのが大きな問題となります。
動脈硬化は年齢と共に進行しますが、様々な危険因子によって進行がさらに速められてしまいます。ですから、それらの危険因子を除いていけば、進行を遅らせることができます。高血圧が動脈硬化の大きな危険因子の一つであることはよく知られていますが、脂質異常症も同様に重大な危険因子なのです。
脂質異常症は、自覚症状がまったく無くても、早期に治療を始めることが大切です。

脂質異常症の治療

脂質異常症の治療の3本柱は、他の生活習慣病と同様に、食事療法、運動療法、および薬物療法です。
なかでも特に重要なのが食事療法であり、これは適正体重の維持とも深く関わってきます。その食事療法についてですが、高LDLコレステロール血症の人は動物性脂肪を含む食品を減らして植物性脂肪を含む食品を増やす、コレステロールの多い食品を減らす、野菜やきのこ類などの食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂る、高トリグリセライド血症の人の場合は糖質の多い食品やお酒を控える、摂取エネルギー(カロリー)をコントロールする、などを心掛けます。 運動療法としては、ウォーキングなどがお勧めです。こうした軽めの有酸素運動を続けていると、トリグリセライドを減らし、HDLコレステロールを増やすことがわかっています。
脂質異常症の治療薬には、主にLDLコレステロールを下げる薬や、トリグリセライドを下げる薬があり、医師は個々の患者さんに最も適した薬を処方します。薬の効果をしっかり出すためにも、また副作用を防止するためにも、医師の指示通りにきちんと服用しましょう。

不整脈

不整脈が発生する主な原因は、冠動脈疾患、心臓弁障害、心不全、先天性心疾患などで、多くが心臓に起因する疾患です。
甲状腺異常や肺に病気がある人も、不整脈になりやすい傾向があります。
しかし、心臓病等に関係無く、老化や体質的なもの、ストレスや睡眠不足、疲労などによっても不整脈は起こりやすくなります。
心臓は1日に約10万回も拍動しており、心臓は時には規則正しくない電気信号により不規則な動きをしてしまう場合があります。つまり不整脈は誰にでも起こり得るのです。
不整脈の症状としては、下記のようなものがあります。
ただ、不整脈は常に自覚症状があるわけではなく、本人がそれと気づかないケースが少なくありません。

早い脈(頻脈)

頻脈になると、ドキドキとする動悸が感じられるようになります。さらに脈が速まっていくと、心臓が全身に血液を送り出せない状態となってしまい、吐き気や冷や汗、意識消失等の症状が出てきます。

遅い脈(徐脈)

徐脈になると、フラッとしたり、めまいがしたり、意識が無くなって卒倒したりします。徐脈状態が長い間続くと、動作時に息切れがするようになります。

飛ぶ/抜ける脈(期外収縮)

期外収縮になっても自覚症状を感じないことが多いのですが、症状を感じる時は、脈が飛んだり、胸の周辺部分に不快感を覚えたり、胸が痛くなったりします。これらの痛みは比較的狭い範囲で起こり、あまり持続しない(数十秒以内)で解消します。

脈が不規則になる

心房細動という不整脈を起こすと心臓は不規則に、速く拍動します。心房細動自体が生命の危険にさらされるわけではありませんが、脈拍が速いことにより心臓の機能の低下した患者さんは十分に全身に血液を送ることができず、心不全を起こしてしまう可能性があります。また脳梗塞の発生頻度が5倍前後高くなります。加齢とともに発生頻度も上昇すること、人によっては脈が不規則になっても気付かない患者さんもいらっしゃり、24時間つけるホルター心電図などでの評価が必要となることもあります。

循環器専門医からのコメント

不整脈は24時間のホルター心電図で検査を行うと問題がないと判断される症例も多くあります。ただし上記の心房細動では持続的な心房細動と、一時的に起こる心房細動では脳血管障害のリスクがあまり変わらないというデータも出てきており、10年前の治療とは治療方針がかなり変わってきております。当院でホルター心電図などのスクリーニングの上、必要と判断される患者様にはカテーテル心筋焼灼術という異常な興奮を左心房の中に入り込ませないようにカテーテルでブロックラインを作る治療が現在いくつかの施設で、積極的に行われております。不整脈の罹病機関が長いと不整脈の回路となる左心房の径が大きくなるため、カテーテルでの治療成功率が下がるケースがあります。動悸を自覚する方、脈に不整やご心配な方は早めにご相談ください。
(カテーテル心筋焼灼術は入院加療のできない当院では行うことができませんので、必要な場合はご紹介させていただきます。)

動脈硬化症

心臓から血液が出ていく血管を動脈、心臓に帰ってくる血管を静脈と呼びます。動脈硬化症とは、文字通り「動脈が硬くなる」ことです。
動脈が硬くなると、血管のしなやかさが失われるために血液をうまく送り出せず、心臓に負担がかかってしまいます。
動脈は3層構造をしており、外膜、中膜、内膜からできております。動脈硬化は血管の中膜に粥状のドロドロとしたもの(コレステロールや脂肪などと、血中にあるマクロファージと言われる物質が沈着したもの)が溜まり、血管の中が狭くなったり、詰まったり、また粥腫が剥がれて血液中を漂い、やがて細い血管を詰まらせたりします。長年使用している水道管が古くなり汚れて詰まったり、錆びて剥がれたりするのと同じような状態です。
血管の内側が狭くなると、必要な酸素や栄養が全身に行き渡らず、臓器や組織が正常に機能しなくなります。さらに血管が狭くなって詰まると、臓器や組織に血液が届かず、壊死(組織が死んでしまうこと)してしまう場合もあります。
また、血管が硬くなることで血管それ自体ももろくなり、破れやすくなります。

動脈硬化が招く疾患
1. 心不全

動脈硬化が進行すると動脈の柔軟性がなくなり、血液のポンプの働きをする心臓に大きな負担がかかってきます。心臓の筋肉が肥大し、血管だけでなく、心臓も固くなってまいります。固くなるということは柔軟性がなくなるということであり、急激な血圧の変化に対応できないということを意味します。そしてある日突然耐えられなくなり、肺に血圧がうっ滞する。最近多くなってきた心不全はこのように心臓の機能が良くても起こりうる現代病の一つとも考えられます。

2. 心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症

動脈硬化は様々な血管で起こります。血管が狭くなったり詰まったりすると、その先に血流がいかないことになります。これがいわゆる梗塞のメカニズムの一つであり、脳の血管で起これば脳梗塞、心臓の冠動脈で起これば心筋梗塞、足の血管で起これば閉塞性動脈硬化症となります。また血管が破れると、クモ膜下出血などの脳出血を引き起こすこともあります。

動脈硬化の改善

このように動脈硬化は、死にもつながる恐ろしい症状を呼び寄せかねないのです。
そんな動脈硬化の進行を抑えるには、適度な運動、栄養バランスの良い食事、そしてケースによっては薬物療法が必要になります。
動脈硬化の危険因子の改善、合併症予防のために、脂質異常症、高血圧、閉塞性動脈硬化症などの治療薬を服用することもあります。